ベルシステム24ホールディングス 売上減と人件費上昇で現実味増す巨額のれん代減損リスク


他力本願の戦略

ベル24■10年ぶりに東証一部に再上場したベルシステム24ホールディングス(6183)の28年2月期決算が4月12日に発表され、関係者を落胆させた。売上102,540百万(前期比△8.5%)、最終利益は5,031百万(△49.0%)で、大幅な減収減益となった。前日11日にみずほ証券がベル24の投資判断を「買い」とし目標株価1,470円で新規カバレッジしたこともあり株価が上昇したばかりで、発表後の13日の終値は前日比△13.3%安と急落した。
■元々CSK(現SCSK)の傘下だったが、影響力を回避するために日興コーディアルグループ(現SMBC日興)に大規模な増資を実施し、非上場化。日興はその際に計上したEB債の評価益を巡り、粉飾決算事件に発展。金融庁より5億円の課徴金処分を受けることとなった。ベル24はその後、米シティグループ⇒ベインキャピタルと外資の手を渡り、26年10月に伊藤忠商事がベインの持ち株を取得し、伊藤忠の持分法適用子会社となった。
■先のみずほ証券のカバレッジもそうだが、ベル24に関する希望的観測の根拠は「伊藤忠頼み」である。3月には伊藤忠出身の柘植一郎が社長に就任し、伊藤忠色を全面に出してきた。だが、大口得意先であったソフトバンクグループ(ソフトバンクBB、ソフトバンクテレコム)との取引高が減少している。26年2月期は31,763百万(売上の30.3%)、27年2月期は30,609百万円(27.3%)、28年2月期第は15,390百万(15.0%)と半減。元々、ソフトバンクグループとは10年という長期で利益率のよい契約を結んでいたが、27年2月期で終了し、一般と同等の1年契約になった。
■決算説明資料によると伊藤忠関係先への売上高は「24億円」とのことで、全体の2.3%程度である。伊藤忠とは26年10月からマネジメント契約を締結していたが、上場時に即時解除。包括的な業務提携の契約などは今のところ無い。
■ベル24の財務を見ればわかるが、怖いのは巨額ののれん代だ。総資産の7割にあたる97,083百万(㈱ベルシステム24が90,757百万)が計上されている。IFRSを適用しているので定期償却ではないが、純資産の2.5倍もあるため、減損が認識されれば債務超過になる。ちなみに日本基準での償却額は4,266百万だった。28年2月期は有利子負債額(※1)が一定(27年2月期80,751百万⇒80,458百万)なのに金融費用が27年2月期2,448百万⇒1,010百万と半減しているので、借り換えがうまく行っていなければ日本基準では赤字になっていた可能性がある。

人件費は変動費か固定費か

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です