【ミニ情報】スルガからオリックス 「エスグラント残党」サブリース商法の系譜


日本経済新聞が今年3月に報じた、オリックス銀行が投資用マンションローンを融資した賃貸マンションで、相次いで管理会社から所有者への賃料支払いが滞っている事案。当サイトの取材で、一連の不動産取引を主導していた人物が、不祥事が発覚する前のスルガ銀行とも多額の取引をしていたことが分かった。
■報道を総合すると、問題となっている物件は全て不動産会社のReVie(社長・植西剛士)が2017年頃から販売し、同社が顧客にオリックス銀行を紹介して融資を受けさせ、ReVieの関連会社がサブリース契約を締結していたという。ところが、サブリース契約をしていた関連会社が昨年11月頃から賃料を払わなくなり問題となっている。スルガ銀行などで取り沙汰された「サブリース問題」とほぼ同じ構図と思われる。
■実は、植西は過去に、スルガ銀行とも多数の取引があった。植西は15年に、ALTEGRA.Holdingsの代表に就任。ALTEGRAは15年~16年頃にかけて、中古ワンルームマンションや共同住宅を販売し、顧客はスルガ銀行から融資を受けていた。「かぼちゃの馬車」などの問題が明らかになるのは2018年に入ってからだ。
■一部の物件はその後、スルガ銀行が債権をサービサーに譲渡したり、所有者に対して競売を申立を受けるなどしており、融資が不良化していると考えられる。そのような経緯から、オリックス銀行の融資もスルガ銀行で行われたものと同質である可能性が高い。
■植西はかつてワンルームマンション販売で知られたエスグラントコーポレーション出身。エスグラントは09年に破綻したが、創業者の杉本宏之はシーラテクノロジーを新たに立ち上げ、今年3月にナスダック上場を果たしている。(文中敬称略)

※参考 2023年4月29日付『ビジネスジャーナル』:第2の「かぼちゃの馬車事件」…賃料不払いで逃げ回り、融資元・オリックス銀行の見解

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