ローソンが極秘に「ベトナム人技能実習生」を納入業者に斡旋 “利権”手にした管理団体の裏に脱税で有罪判決のファンドマネージャー


ローソンの「極秘」資料
ローソンの「極秘」資料

■コンビニエンスストア大手のローソンが、極秘に納入業者に対してベトナム人実習生の受け入れを斡旋していることが分かった。連結子会社で店舗への人材紹介や外国人店員の育成を行っている「ローソンスタッフ」がこの極秘事業を担っており、将来的に実習生を店頭業務に就かせることも企図した動きと見られる。
■外国人技能実習生事業をざっくりと説明すれば、実習生をほしい日本企業が、協同組合などの日本側受け入れ管理団体に必要に応じてオーダーを出し、その管理団体と取引のある海外の送り出し機関が実習生を送り込む流れとなる。日本企業は実習生の給料の他に、管理団体にも管理費や会費などを支払わなければならない。
■つまり、外国人実習生の受け入れは普通、各社独自の人員計画に基づいて行うものだが、ローソンの場合、同社「認定」の送り出し機関と管理団体があらかじめ用意されており、それをローソンスタッフが各社に営業する構図となっている。納入業者としては得意先であるローソンの要求は断りにくいだろう。
■このスキームで一番の受益者は「ローソン認定」の管理団体である。ローソンの威光を背景に納入業者から管理費等を取ることができるからだ。この“利権”を手にしたのが「MIS協同組合」(港区新橋、代表山本泰弘)だ。しかしここに、いくつか問題がある。
■実は「MIS協同組合」というのは正式名称ではない。登記上は「明星国際支援協同組合」だ。設立は平成5年となっており、長い実績があるように見えるが、27年に代表者も所在地(埼玉→港区)も入れ替わっている。活動地域も東京、神奈川、千葉、埼玉、栃木、山梨だったものが、29都道府県に登記変更された。関係者の話を総合すると、元々中国人実習生を取り扱っていたが、最近まで事実上休眠状態だったという。去年までベトナムやローソンとは縁もゆかりもなかったことは確かだ。
■要するに「ハコ」だったわけである。推論だが、大規模な実習生受け入れ事業を行うためには協同組合としての活動を1年以上続けなければならない慣例があるため、それを掻い潜る都合があったから、自前で設立するのではなくハコを用意したのであろう。
■MIS協同組合にはさらなる裏がある。法人の代表とは別に“実質オーナー”が存在しているのだ。仮にAとしよう。「MISの山本さんに呼ばれて、新橋の事務所に行ったら、『オーナー』としてA氏が待っていました。『うちがローソンと組めるのは、オーナーがローソンの玉塚(元一)会長と深いパイプを持っているからなんですよ』と紹介されました」(関係者)。このA、レピュテーションリスクを抱えている。数年前に脱税で有罪判決を受け、最近まで執行猶予がついていたからだ。
■Aはファンドの代表で、名刺には「新橋事務所」としてMISと同じ住所が刷られている。だがMISの代表は取材に対して、Aが実質オーナーであることは否定した。「私が勤めている会社の親会社の代表がA氏で、実質オーナーということではない」という。A氏にも話を聞いたが、一方的に電話を切り、事実上取材を拒否した。ちなみに、MIS協同組合のホームページを検索すると、6月22日の段階では「MIS協同組合」だったものが、「みらいサポート協同組合」に変更されたようである。
■ローソンがこの事業をわざわざ「極秘」と位置付けるのは、コンビニ店頭業務が現段階で技能実習制度の対象でないこと、納入業者への斡旋が優越的地位濫用規制に抵触する可能性があることに加え、こうした「実習生利権」に絡む背景があったと思われる。
(文中敬称略)

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