日系PEファンド「ユニゾン・キャピタル」、買収した調剤薬局「新成堂」で苦戦 コストカットで人材難か


■老舗の日系PEファンド、ユニゾン・キャピタル(社長・江原伸好)が17年に設立した薬局・病院・介護に特化した運用会社・㈱地域ヘルスケア連携基盤(CHCP、社長・国沢勉)が、18年6月に買収した調剤薬局「新成堂」事業を巡り、関係者の間で困惑が広がっている。新成堂は神奈川県を中心に全国で30店舗弱の調剤薬局を展開しており、CHCPが新設した受け皿会社に大部分の店舗を事業売却する形でCHCP傘下となった。
■CHCP傘下の新成堂には、元オーナーが事業売却後も経営する新成堂ホールディングス(以下、新成堂HD)から多数の社員が出向していた。この新成堂HD社員に対して、CHCP社員が「引き抜き行為」に及び波紋を呼んでいる。具体的には、業務終了後にCHCPの社員から近所での「飲み会」に誘われ、その席上、「CHCPから声を掛けると引き抜きになるが、ご自身の意思で退職してこちらに募集していただけるなら・・・」とやんわりCHCP傘下の新成堂に移籍するよう申し向けるなどしていたという。
■こうした引き抜き行為は一部の現場だけでなく、CHCPの松田剛・常務取締役ら幹部が組織的に行っていたという。「CHCPはコストカットにより利益を捻出しながら、上場や売却でのイグジットを予定していたのでしょうが、予想外に薬剤師の離職が増えてしまった。そこで高給で薬剤師を募集したものの、今度は前からいる薬剤師が離れていくようになった。現場のオペレーションに苦戦する中で、ノウハウのある出向社員に来てもらいたかったのでは」と前出・関係者は言う。
■CHCPは介護、看護、病院、診療所を向こう5年から10年で買収することで、年商5000億円の巨大医療コングロマリットを目指しているという。ユニゾン・キャピタルはこれまで、あきんどスシローや日用品大手のクラシエホールディングス(旧カネボウ)、靴修理のミスターミニットを運営するミニット・アジア・パシフィックなどの案件を手掛けてきた。当サイトは昨年にCHCPに取材を申し込んだが、取材を拒否している。(つづく)
(文中敬称略)

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