■金融グループ「Jトラスト」社長・藤澤信義がオーナーで、金融業のジャスダック上場SAMURAI&J RARTNERS(港区虎ノ門、社長・山口慶一、以下サムライJ)が一部の融資先から、15%の貸出金利とは別に証券子会社を通じてコンサルフィーを徴収し、実質的に利息制限法の上限金利を超えた金利を収受していた疑いがある。この融資先は今年8月にデフォルトしており、サムライJは債権のほぼ全額である256百万円の貸倒引当金を計上した。
■サムライJの適時開示によると、貸金業子会社SAMURAI ASSET FINANCEは問題の融資先と、極度額を3億円とする短期融資を2018年6月頃から今年7月まで合計52回にわたり行っていたという。過去の開示を見ると、1件当たり7千万円前後、運用期間約1カ月、金利は15%という融資を繰り返していたようである。
■高金利かつ短期の借入を多数回、恒常的に行っている融資先という自体、この取引が尋常でないことを示している。さらに関係者によると、SAMURAI ASSET FINANCEによる融資と同時に、サムライJの証券子会社SAMURAI証券が、この融資先から「コンサルフィー」と称して融資額に応じた一定の金銭を徴収していたことが分かった。
■関連資料によると、SAMURAI証券は融資の都度に3%のコンサルフィーを融資先に徴求するとされている。資料通りの取引ならば実質年利は18%となり、利息制限法の上限である15%を超えている。あえて超過分をコンサルフィーとすることにより、利息制限法を潜脱しているのではないか。
■サムライJは当サイトの取材に「一般論として、同一の会社に対して、SAMURAI証券㈱がコンサルティングサービスを提供し、SAMURAI ASSET FINANCE㈱が貸付を行う場合には、SAMURAI証券㈱がコンサルティングフィーを収受し、SAMURAI ASSET FINANCE㈱が金利を収受することはございます。なお、個別のお客様との詳細については、守秘義務があるためご回答しかねます」と答えた。
(文中敬称略)