「スタッフサービス」創業者、岡野保次郎 「OGIグループ」で300億超焦げ付く “上場ゴール”で起死回生か


■人材派遣大手「スタッフサービス」を創業し、19年にリクルートへ売却することで1700億円もの大金を手にした岡野保次郎が創業した「OGIグループ」だが、経営危機が表面化している。今年3月頃から、ノンバンクに数十億規模のブリッジローンを打診、岡野個人が所有しているモネやセザンヌの絵画を担保に資金調達を図ろうとするなど、企業としての常軌を逸しはじめた。
■傍目には六本木の泉ガーデンタワーの29階を貸切り、不動産やゴルフ場などの運用で安定した収益があるように見える。だが内実は40社以上あるグループ会社の大半は長年、赤字を垂れ流し続け、筆者試算では連結で180億円超の債務超過だ。これらの企業に対する岡野個人の貸付は340億円を超えている。昨年末に取材した際に、OGIは岡野からの借り入れについて「借入金という認識はなく、将来的には資本化できる性質のもの」と悠長なことを言っていたが、今年に入り高利のカネに手を出したということは、岡野の手持ち資金も尽きてきたということだろう。
■OGIグループが始動したのは平成20年頃で、10年も経たないうちに多額の資金が消失したのだ。その要因は単に、売上や利益が出てないにもかかわらず多額の役員報酬や給料を野放図に支払い続け、分不相応な泉ガーデンに居を構え続けるなどした経営手腕にある。べつに巨額の投資に失敗したとか、詐欺師に騙されたとか、そういうことではない。
■そこで起死回生の為に岡野が計画しているのが、「上場プロジェクト」である。
■このプロジェクトが本格的に始動したのが昨年11月で、OGIグループ傘下の㈱マイランド、㈱アイランドゴルフ、㈱マイランドリフォーム、㈱ビルエステートの4社を30年3月期から31年3月期にかけて上場させるというもの。既に監査法人や証券会社には打診がされている。責任者には、22年の富士通社長辞任騒動で問題となったファンド「サンドリンガム」の川島亮太郎が就いた。ジャレコHD時代に部下だった白倉政良が先だって関係会社の役員についており、その引きで入社したものと思われるが、「逆に川島の存在がレピュテーションリスクとなっている」(関係者)という。
■上場予定の4社を見ると、財務がマシなのはマイランド1社で、アイランドゴルフ、マイランドリフォームは債務超過である。ビルエステートは若干の資産超過だが売上はグループ会社間の内部取引によるものが大半だ。これらの会社を、ビルエステートは30年3月期に27年3月期の6倍の売上に、マイランドリフォームは30年3月期に28年3月期の12倍の売上にするというが、大胆すぎる事業計画と言わざるを得ない。仮に成就したとしても、新たな“上場ゴール”銘柄となるだろう。
(文中敬称略)

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