■当サイトは、ジャスダック上場不動産会社、明豊エンタープライズ(社長・梅木隆宏、以下明豊エンター)を50%超保有する親会社・ハウスセゾン(京都市、社長・井元義昭=明豊エンタープライズ会長)の財務状況が悪化し、明豊エンターの株主構成が大きく変動するリスクがあることを今月9日のレポートで指摘していたが、本日の明豊エンターの適時開示で、ハウスセゾンが持株の大半を目黒区の矢吹満に譲渡したことが明らかになった。
■この株式譲渡により、矢吹は32%を保有する筆頭株主となった。矢吹は、有名ファッションイベント「東京ガールズコレクション」の元オーナーと同一人物で、共同ピーアールやラ・アトレ、ジー・スリーホールディングス(旧コネクトホールディングス)などの銘柄でも大株主として浮上したことがある。
■直近のハウスセゾンは、ポートフォリオの大半が仮払金勘定に集中し、金融業者から高利の借入をするなど、苦しい財政状況にあった。資金繰りに窮した結果、矢吹に持株を譲渡せざるを得ない状況に追い込まれたものと思われる。
(文中敬称略)
2020年6月9日付レポート:【ミニ情報】ジャスダック上場「明豊エンタープライズ」、親会社ハウスセゾンが持株の大半を金融業者に担保提供 貸付金の回収可能性にも懸念