■去る6月22日、NHKの番組「クローズアップ現代」が、『独自取材 再エネビジネスの“ゆがみ”~脱炭素社会の裏で~』と題し、バイオマス発電事業会社の不正行為を社員の内部告発を基に報じている。このバイオマス発電事業会社の現役社員による内部告発は、放送では事業会社は匿名での扱いとなったものの、実際は東証1部上場エフオン(社長・島﨑知格、コード9514)を名指ししたものであることが当サイトの取材で分かった。
■番組ホームページによると、NHKの取材班は全国に複数のバイオマス発電所を運営する事業会社の複数の現役社員に取材。この会社は固定価格買取制度に基づいて電力会社などに電力を売却しているが、売電単価を決めるために外部の検査機関に提出する燃料のサンプルを改ざんし、売電単価を不正につり上げていたという。
■不正操作により高くなった売電単価は、電気料金に「再生可能エネルギー賦課金」として転嫁されており、不正により数多の一般国民がワリを食う構図となる。内部告発した社員が関わった発電所では、不正操作により年間約1億円の売電収入が水増しされていたとのことで、社員は「電気(代)を払っている全国民に詐欺を働いているのと等しいことだと思いますので、非常に残念な気持ち」と話している。
■NHKの取材班は不正を指摘されている企業に取材しているようだが、番組内では企業名は伏せられていた。実はこの内部告発をしている現役社員は、エフオンの社員であり、不正を指摘されているバイオマス発電所は、エフオンが運営する「エフオン白河」(福島県白河市)である。関係者によると、NHKへの情報提供は一般的な再生可能エネルギー事業における不正ではなく、エフオンを名指しした内部告発として行われたという。
■内部告発した社員は当初、エフオンの内部通報制度を利用していたことも分かった。内部告発した社員は数年間にわたり社長から不正指示を受けていたが、昨年6月、エフオンの社外取締役に燃料サンプルの改ざん行為を内部通報として情報提供。ところが通報後、内部告発者に対する「横領疑惑」の調査が行われたほか、急な異動を命ぜられるなど、報復とも取れる事象が相次いだという。
■また、エフオンは内部通報を受け、昨年7月に監査役会による「調査委員会」を設置したようだが、10月下旬に「通報者が指摘してきた内容に関し、確証できる事実を認めるに至らなかった」と結論したという。しかし、番組が報じたように内部告発者の証言は具体的で証拠があり、複数の社員も同様の不正を証言している。エフオンの事業は固定価格買取制度で成り立っており、不正問題は同社の事業の根幹にかかわる重大なリスクとなり得る(つづく)。
NHKクローズアップ現代
2021年6月22日(火) クローズアップ現代
独自取材 再エネビジネスの“ゆがみ” ~脱炭素社会の裏で~
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4560/
を見れば番組内容の概要がよくわかる。
海江田元大臣が認めているように、売電価格を決定するプロセスが性善説なので、不正をしようとすればできてしまう。
でも会社が不正をして国民から金を巻き上げているのは許すべきではない。
やられたらやり返さないといけない。倍返しだ!