【続報】仮想通貨自主規制団体「JVCEA」にいや増す不信 物議の金融庁OBに労組が反発、理事就任見送り


■総会直前に送付された経歴書。LastRoots退社後にコインチェックで勤務していた経歴は無かったことにされている
■総会直前に送付された経歴書。LastRoots退社後にコインチェックで勤務していた経歴は無かったことにされている

■金融庁認定の仮想通貨交換業者の自主規制団体、日本暗号資産取引業協会(JVCEA、会長・蓮尾聡=コインチェック社長)で物議を醸していた幹部人事が急展開。JVCEAは今月24日の社員総会で、金融庁OBの古瀬保弘を事務局長兼専務理事に選任する予定だった。しかし公表された役員人事には、古瀬は入っていない。関係者によると、22日にJVCEA職員の労働組合が結成され、事務局長の古瀬の解任を要求。これを受け急遽、選任議案が撤回された模様だ。
■古瀬の事務局長兼専務理事就任は蓮尾会長肝いりの人事と言える。古瀬はオウケイウェイヴ子会社だったLastRoots退社後、蓮尾が経営するコインチェックでアドバイザーとして働いていた。今年2月に会長秘書の形でJVCEA入りし、僅か4カ月後の6月3日に事務局長に就任した。
■この人事が「コインチェック色」を隠すような形で行われたことに、一部の会員が不信感を持っていた。事務局長兼専務理事の就任を諮るために会員に配られた経歴書には、問題企業のオウケイウェイヴでの勤務歴や、蓮尾会長が経営するコインチェックでの経歴が記されていなかったのだ。
■JVCEAはこうした批判を受け、オウケイウェイヴの勤務歴を載せた経歴書(上画像)を再度、会員に送付し総会を乗り切ろうとしていた。しかし、依然としてLastRoots退社後のコインチェック勤務歴の記載はなし。労組結成と事務局長の解任要求という、尋常ならざる事態の背景には、協会内部でもJVCEAの組織運営に相当な不信感があることが伺える(文中敬称略、つづく)。

2022年6月13日付レポート:仮想通貨交換業者の自主規制団体「JVCEA」専務理事候補に物議 オウケイウェイヴ、コインチェックなどの経歴を載せず

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