■東証一部・ナックの創業者で名誉会長の西山由之が、現在の代表取締役会長の寺岡豊彦を筆頭に現経営陣を糾弾した文書が存在する。16年3月下旬に西山が寺岡を糾弾する会合を招集した際のもの、4月にナック社内で配られたものの二つだ。内容は寺岡体制での経営上の失策を糾弾、現役員を「大罪人」を断じたほか、寺岡の女性スキャンダルの存在を示唆している。文書の存在については5月に『日刊ゲンダイ』一社だけが内紛と報じたが、それ以外の後追いは無い。西山は、2011年5月に「世代交代」を理由に代表取締役会長を退いているが、現在も11%以上を保有する筆頭株主であり、ナックから名誉会長として毎年6000万円の給料が支払われている。つまり同社は実質、西山と寺岡の“2人会長制”のような状況にあると思われ、ガバナンスに関して懸念がある。
以下、「西山文書」の全文を掲載する。
▼3月下旬の文書
緊急かつ最重要
西山由之
寺岡会長に於ける経営の失策を糾弾する
このままでは3年後のNacは自滅、崩壊の危機に瀕すること必定。
小生は1年前からこの事の注意喚起を激しく促して来ました。しかし今日に至るもこれを糺す気配すらありません。
40年間一緒にやって来た同志であります。「泣いて馬謖を斬る」の心境です。ことここに至った以上こうするしか方法はありません。
そして、小生が再び代取会長に復帰した暁には、吉村を守り立てながら一期二年猛烈に働いて必ずV字型回復を果たします。3,000人の従業員の為にも必ずやります。やらなければならないのです。秘策があります。自信があります。必ずやります。
吉村社長は、このようなドロドロした所に引き込みたくないので、本日は呼んでおりません。
寺岡会長は当人ですので、もちろん呼んでおりません。
皆さん方には万難を排して是非共、出席方お願い致します。
寺岡会長の経営上の失策を列記します。
その1.会社全体を管理型組織にしてしまった。元来Nacは営業型、営業優位の組織であったはず。Nacを造り発展させて来た人達を次々と斬ったり、降格させてきた。現に小岸、原田、大草、入交等優秀なメンバーを自己保身のために次々と取締役を解任してしまった。
その2.現在、常務、部長、室長クラスを10名も15名も他社から引き抜いて上層部にすえている。この中には適格者もいれば不適格者もいる。
その3.しかし、そのために、はずされた人や下の人達の不満が渦巻いていてやる気が失せ、不満が鬱積。その内、爆発を招く恐れ大。
その4.以前のように会社がイキイキしていない。それは、この間の幹部会を見ればお分かり頂けると思う。小生が登壇して全員に活を入れてからぐんと雰囲気が良くなった。こういう処にNacの息吹があり営業が活性化する。
▼4月14日付の文書
決して大げさではない
会社は今崩壊の危機にある
平成28年4月14日
西山由之
☆寺岡会長は一体何をしたのか?
1.何か刑事事件のようなことを起こして当局が動いていると聴いた。
内容はまだほんの一部の人しか知らない。
しかし、段々そのことがマスコミに漏れ始めている。
現に何社かが取材の申し込みに来ているらしい。川上常務がその対応に苦慮している。今、取材の申し込みがあるのは週刊ポストや週刊新潮、それにブラックジャーナリストだ。そのうちテレビのワイドショーがやって来る。女性週刊誌もやって来る。テレビが各、取締役、監査役の家にも取材に押しかけるとの噂もある。右翼の街宣車でも来たら、それこそエライことだ。
2.そのことについて寺岡会長は一切口をつぐんで、誰が聴いても何も答えないらしい。
3.私は寺岡会長に責任を取って「代表取締役を辞任せよ」と迫っているが「俺は絶対にやめない」と頑張っている。
監査役の狩野勝さんが岩本尚子さんと遠藤彰子常任監査役の二人と共に寺岡会長に退任を促しに行った。でも岩本と遠藤は退任を一言も口にしなかった。只ヘラヘラしているだけ。別な日、弁護士が説得しても無駄骨を折っただけ。
4.寺岡会長を辞めさせなければ会社は「大変なことになる」とは今や関係者の一致した見方だ。
5.「会社が大変なことになる」とはどういうことか。蓋然性からして世の中の女性の大多数が敵に廻るということだ。
そうするとまずクリクラ、ダスキン、レオハウス、そして化粧品を買わなくなる。テレビのワイドショーや女性週刊誌で騒がれると女性のお客様が商品を買わなくなる。ネットで一夜にして不買運動が起き、客離れ現象が起きる。
だから「大変なことだ」と言うのだ。
6.寺岡会長自身が自分が何をしたのかは良く分かっているはずだ。自分が知らん顔して会長の椅子にかじりついているということは、よほど会長の椅子というのは座り心地が良いと見える。
それはそうだろう。社内ではまるで天皇だし下の方には経費削減を強制して来て自分はゴルフ三昧。
それだけならまだ許せる。しかし女子プロ選手の工藤ハルカプロのスポンサーとして有名だし、社内にはハルカ会という「会」があるらしい。でもどういう訳かまた別の女子プロに変わったらしい。
その上、女子プロトーナメントのスポンサーとしてエラそうにいい気になって優勝カップの授与式をしたり…好き放題。
これでは業績が下がっても当たり前だ。
三年前の利益は27億、昨年は8億、そして今年は3億と急坂をころげ落ちている。こういう人に会社を預ける訳にはもう行かない。寺岡会長には即刻辞任してもらわなければ会社は日を置かずして崩壊してしまう。だから私が立ち上がったのだ。
そのことに役員諸氏はだれも気付かないでいるからどうしようもない間抜けな役員達だ。
会社に大変な損害を与え、多くの従業員に大迷惑を掛けてまでもまだ居座るのか。そうなったら部下の誰もが言うことを聴かなくなるであろう。ナックの従業員をなめてはいけない。優秀な人達が何人もいることに思いを馳せよ。
7.寺岡擁護派の役員さん達は良い加減目を覚ますべきだ。
会社が瓦解、崩壊の危機にある時、正に会社が存続の危機にある今、何故、寺岡会長に何も云わないのか。
全く理解に苦しむ。マスコミの集中砲火を浴びて会社が無傷だと思っているのか。
現場で毎日雨風に吹かれながら頑張っている従業員達に大迷惑が掛ることを何とも思わないのか。
8.もしそうだとするなら役員諸氏には即刻全員辞任して貰わなければならない。
そんなこともわからないお目出たい連中なんだ。
それとも無責任なのか。それとも寺岡会長によほど甘い汁でも吸わされているのか。
これでは3,000人の従業員を犠牲にし、会社を潰そうとしている大罪人という烙印を押されても仕方ないであろう。
もう一度言う。今は「会社存亡」の危機。
その大罪人とは
吉村社長は別にして以下の人たちである。
常務 川上裕也
常務 小磯雄一郎
取締役 松代光
同 竹中徹
同 島田博夫
常勤監査役 遠藤彰子
監査役 岩本尚子
同 西章
先が見え、正しいことを堂々と云える役員さんは残念ながら狩野勝先生たった一人
(以上、文中敬称略)
本年9月15日付レポート:「水のクリクラ」で知られる東証一部ナック、業績悪化 60億円を投じた「本庄工場」は過剰投資ではないのか
西山も、同じことを外の会社でしてきた。芸能事務所を、立ち上げ賃金未払い。役員にみな、裏切られ自業自得だが、そして、立場を利用して、根拠なき解雇。そして、倒産?このことに、踏まえたら他人のことに口出しできるのだろうか?娘には億ションを、与え庭はただ、同然で社員に整備をさせ、会社の車を使用で使い。まさにブラックであった。