【ミニ情報】計画倒産疑惑の「デジックス」内部告発文書、有名ヤメ検弁護士「中村信雄」が詐害行為を手引きと指摘


■中村信雄弁護士側がデジックス側に当てた「差入書」(筆者で一部モザイク処理)
■中村信雄弁護士側がデジックス側に当てた「差入書」(筆者で一部モザイク処理)

■昨年末に約45億円の負債を抱えて倒産した金融サービス「デジックス」(渋谷区広尾)の社長・土岐隆之が、破産申立直前に資産を不正に着服する目的で行った取引に、「サン総合法律事務所」の有名ヤメ検弁護士・中村信雄が関与していたと指摘する内部告発文書がある。デジックスは情報誌『FACTA』が計画倒産の可能性を示唆するなど問題の倒産案件だ。文書には中村弁護士が支配する債権回収会社(サービサー)の重要書面が添付されており、信憑性が高い。
■警視庁捜査二課やマスコミに送付されたと思しきその文書が指摘するのは、破産後の1月から3月にかけて行われたデジックスの関係法人「特定商取引協会」(代表は土岐で、実態は同一団体)が有する6億円の債権を北海道のサービサーに譲渡する取引。サービサー側が提示した譲渡価額が8千万円だったところ、デジックス側で譲渡価額を4千万円とし、残り4千万円をコンサルやアドバイザリーフィーとして買手に支払わせ、うち2千万円を土岐が着服したという。いわゆる詐害行為だ。文書はこの取引を指南したのが中村だと指摘している。
■上記の取引を裏付ける譲渡契約書などはないが、文書には今年1月30日付に中村弁護士が支配するサービサー「アウロラ債権回収」が特定商取引協会に宛てた「秘密保持に関する差入書」が添付されている(画像)。この差入書の前文には、特定商取引協会の債権に関するものであることが明記されており、倒産から破産申立の間に2社間でなんらかの取引が行われた可能性が高い。
■中村の事務所には「陸山会事件」を指揮した元最高検検事の大鶴基成などの検察上がりの弁護士が複数所属している。また中村は芸能界、財界、角界、テレビ局幹部などと幅広い交友関係を持つ知る人ぞ知る人物と言える。アウロラ債権回収は取材を事実上拒否した。
(文中敬称略)

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