【ミニ情報】融資詐欺事件の「テクノシステム」、静岡県浜松市におけるバイオマス発電施設に関連し環境省から補助金4億円


■東京地検特捜部が手掛けたテクノシステム融資詐欺事件で、同社が昨年3月頃、静岡県浜松市にあるバイオマス発電関連施設を巡り、環境省から4億1200万円の補助金を受けていたことが分かった。この事業はテクノシステムが摘発されるきっかけとなった静岡・富士宮信用金庫からの融資金詐取に繋がっていく。
環境省は2014年度から「途上国向け低炭素技術イノベーション創出事業」として、公益財団法人地球環境センターを通じ、途上国で普及可能な低炭素技術の開発に対して補助金を交付していた。行政レビューによると、平成29年度は19の業者に10億7900万円、平成30年度は11の業者に5億9400万円の補助金が出ており、平成31年度(19年4月―20年3月)にテクノシステム1社に4億1200万円が交付されていた。
■元々、この補助金の交付先は、ソーシャルレンディング「maneo」から多額の資金を引っ張っていた太陽光関連「JCサービス」(社長・中久保正己)だった。JCサービスは2017年に実施された公募で、静岡県浜松市にある木質バイオマス燃料のトレファクション(半炭化処理)工場での実証実験が採択され、JCサービスは平成29年度に1億7000万円の補助金を受け取っていた。
■ところがその後、JCサービスは事業継続が難しくなったとして、平成30年度末(19年3月頃と思われる)にテクノシステムが事業を継承。年度末の申請となったため、同社のみ翌年度に繰り越された。当初は19年7月頃から4カ月にわたり実証実験を行うとしていたが、工場建設が遅れたため、19年12月からの1カ月半ほどに短縮され、20年3月に4億1200万円の補助金が執行されたという。
■なお、補助金を得た後、このトレファクション工場は稼働していないという。「木くずを炭素化する時の悪臭が原因で住民が反対運動を起こし、20年夏には工場が火事を起こして地元で新聞沙汰になるなど、不運が連鎖した。さらに、日本で仕入れることができる木材を加工する技術をこの工場が持っていなかったことで、商業化は断念された」(関係者)。
■この教訓を受けて計画されたのが富士宮市における工場建設であるという。しかし、今度は富士宮信金からの融資金を目的外使用し、特捜部の追及を受ける結果となった。「富士宮の計画は実現すれば商業化できたはずだったが、19年末にバイオマス事業部の大半が辞めてしまい、バイオマスの素人たちで事業を操縦することになった」(同前)という。事業が継承された頃の環境大臣は原田義昭、補助金が交付された頃は小泉進次郎で、いずれもテクノシステムと関係が近いと指摘されている。
(文中敬称略)

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【ミニ情報】融資詐欺事件の「テクノシステム」、静岡県浜松市におけるバイオマス発電施設に関連し環境省から補助金4億円” への1件のフィードバック

  1. 「木くずを炭素化する時の悪臭が原因で住民が反対運動を起こし、20年夏には工場が火事を起こして地元で新聞沙汰になるなど、不運が連鎖した。さらに、日本で仕入れることができる木材を加工する技術をこの工場が持っていなかったことで、商業化は断念された」(関係者)。

    ・反対運動までは起こっていない。住民の反対者は一人
    ・日本で仕入れることができる木材でも加工可能。ただ「実装支援」いわゆる実証事業の補助だったため商業化目的のレイアウトではなかった

    富士宮の計画は実現すれば商業化できたはずだったが、19年末にバイオマス事業部の大半が辞めてしまい、バイオマスの素人たちで事業を操縦することになった」(同前)

    設備の設計が上がってない(C工業が新規受注をしない方針だった)なので、実現しようがない。

    テクノシステムにバイオマス事業部などない。
    新規開発事業部という事業部です。
    風力をやると鳴り物入りで移籍金まで積んで、大型風力案件と共に入ってきて何も結果出さずに一年腰掛けで転職して辞めたグループ=事業部。業界の中でも特に東北では白い目で見られてて有名な話です。

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