【続報 第六弾】国民から再エネ賦課金を詐取する東証1部エフオン、新任取締役も売電価格「不正操作」を指示していた


■全国でバイオマス発電所を運営する東証1部エフオン(社長・島﨑知格)が売電価格を不正操作していた問題で、今月28日の株主総会で新しく取締役に就任する予定の佐藤祐二も、過去に売電価格の不正操作を部下に指示していたことが分かった。佐藤は大分県の日田発電所、豊後大野発電所の所長を歴任し、近く新規稼働が予定されている和歌山県・新宮発電所の準備室長を務めている。
■関係者によると、佐藤は昨年7月、エフオン社員との会話で「(不正操作は)本当にグレーなんですよね」「本当にもし何かあったら、会社ってあいつが勝手にやったんだとかなるじゃないですか。指示してないとか。そういうところでグレーでやってる部分がある」「確かに日田(発電所所長)の時は結構、その辺は指示してやらした事もあった」と述べ、燃料サンプルの含水率操作を部下に指示していたことを認めていた。もし不正が露見したとしても、自分ひとりの責任にされることを懸念していたようである。
■佐藤は日田発電所の所長を2015年12月から17年7月まで務めていた。日田発電所を巡っては、売電価格の不正操作を内部告発したエフオン社員が、実際に不正を実行していた福島県の「エフオン白河」よりも、不正の兆候が顕著に見られていた。
■当サイトはエフオンの連載第5弾で、島﨑が、内部通報事案に関する調査委員会設置前日の昨年7月16日、役員や各発電所の所長を集めて、不正指示は冗談だという口裏合わせをしていたことを報じている。「建築廃材を漬け物にしろ、くらいの冗談は言う」との発言をしていたが、冗談を言った相手として例示されたのがほかでもない佐藤である。しかし実際には、佐藤は島﨑の発言を真に受け、部下に売電価格操作を命じていたことになる。7月16日の会議における島﨑の発言を、佐藤はどのような気持ちで聞いていたのだろうか。
■ところで、エフオンを巡っては今月中旬に、エフオン社員だけが閲覧できたブログ「エフオンの不正を憂う社員の会ブログ」が、一般に閲覧可能な状態となった。NHK『クローズアップ現代+』による匿名での報道後の、社内の状況が記されている。
■注目は今年7月13日付の『本社の日常の一コマ』と題する記事である。島﨑は、懇意にしている銀座のクラブの女性に、店の開店費用を融通するための資金を捻出しようとしていたようだ。その相談を受けた常務取締役の長澤睦が、〝建設費のプール資金〟からカネを捻出すると提案しているのである。
■一般的に、工場建設などの巨額設備投資に際して「裏金」を捻出する場合、実際の建設コストよりも過大な建設コストを支出し、差額分を建設会社や設計会社等を通じて領得する手法がある。昔からあるオーソドックスな不正経理だが、取引先と通牒している限り発覚する可能性が低い。結果として、貸借対照表の固定資産の計上額が過大になるが、将来にわたって償却されるので、損益へのインパクトも少ない。本来は出捐時に費用計上されるべきものを翌期以降に繰り延べる不正会計の一種という見方もできる。
■エフオンのバイオマス発電所の建設資金は不可解な点が多い。FIT開始以降、エフオンは大分県・豊後大野、栃木県・壬生、そして和歌山県・新宮の三つのバイオマス発電所を建設している。いずれも、発電出力は18メガワットと同じスケールであるにも関わらず、総工費が大幅に変動しているのだ。
豊後大野のバイオマス発電所は2013年9月に新設が決まり、当初、土地代金を含めた総投資額は65億円とされていた。ところが16年8月の稼働時には、総投資額は約100億円に膨れ上がっている。壬生の発電所は16年6月に建設が決議され、豊後大野と同じ出力18メガワットにも関わらず、総投資額は90億円と増加している。こちらも、20年1月の稼働時には、総投資額は113億円となっていた。新宮の発電所は17年9月の計画スタート時は総工費100億円だったが、関係者によると「120~130億円程に膨れ上がっている」という。
■つまり、同じスケールの発電所であるにも関わらず、総投資額の見積もり額が年々上昇している上に、着工後も、建設コストが当初計画よりも大きく上振れしているのだ。社内では、建設コストの上昇は「五輪需要と重なったため」という説明がされているようだが、二倍近くに建設費が膨れ上がるのは尋常ではない。エフオンのコンプライアンス軽視の体質を想起すると、建設コストの増加額に「裏金」捻出分が含まれている可能性を否定できない。(文中敬称略、つづく)

2021年9月15日付レポート:【続報 第五弾】国民から再エネ賦課金を詐取する東証1部エフオン、「今言ったことは死んでも親にも言うな」――調査前日の口裏合わせ 呆れた謀議

2021年8月25日付レポート:【続報 第四弾】売電価格「不正操作」の東証1部エフオンで広がる疑念、大分県「日田発電所」でも不正の兆候

2021年8月20日付レポート:【続報 第三弾】「マジックハンドを使え」--バイオマス発電の東証1部エフオン、現役社員が暴露する売電価格「不正操作」の実態

2021年8月16日付レポート:【続報】売電価格「不正操作」で内部告発の東証1部エフオン、反論リリースを公表

2021年8月13日付レポート:バイオマス発電所の東証1部エフオン、売電価格「不正操作」を複数の社員が内部告発 NHK『クローズアップ現代』が報道

【続報 第六弾】国民から再エネ賦課金を詐取する東証1部エフオン、新任取締役も売電価格「不正操作」を指示していた” への1件のフィードバック

  1. お世話になってます。含水率の話、やっと、わかりましたよ。ようは、一定の木を燃やして作れる電気の量を、偽装してたという事ですね。で、電気料金算出の為、有利になるように、サンプル建築廃材に水を振りかけ、間伐材を乾かした。全部、辻褄が合いました。でも、一つ疑問が残る。アウトサイダーズさんに密告した人、NHKで暴露した人、どういう目的だったのか?正義感ではないでしょう。給与が少ない、一部の人だけ、美味しい思いしやがって!という事でしょう。で、アウトサイダーズさんは、…自主規制します。

    で、僕は思うんですけど、サンプルで提出した含水率で燃やさないといけないルールがあるんですかね?それと、建築廃材に水をふっちゃあいけないルールとかも。だって、雨の日とか、サンプルでの含水率以上に入った水気のある木を燃やさないといけない状況あるでしょ?あと、効率よく燃やす為、乾かすのは当たり前。で、お金を騙し取っているのか?詐欺なのか?微妙ですね。弁護士も、監査も、国も、NHKも、日経新聞も、大きく動かないわけだ。

    で、ここが本題なんですけど、アウトサイダーズさん、含水率以上のスキャンダルは握って無いでしょ?賭けてもいいですよ。今回の記事だって、個人的な横領(間違ってたらごめんなさい)であって、うちには関係ないもんね。

    明日、ストップ安みたいな、株価が大きく下がったら、参戦したいと思います。アウトサイダーズさんも、健闘祈りますよ。

    今回を最後に、お邪魔するのはやめますね。だって、含水率以上のスキャンダルは持ってないでしょうからね。では、さよなら。

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