【続報】第三者委員会設置のジャスダック上場テラ、疑惑の社長持株大量売却は「上場廃止回避」目的との重要証言


■「東大医科研発ベンチャー」として知られたジャスダック上場テラ株式会社(社長・矢崎雄一郎)は8月10日、同日予定していた2018年12月期の第2四半期決算発表を延期し、6月13日付で公表したのE-4B InvestmentsへのMSワラント発行、今年6月にかけての社長・矢崎による持株売却に関する第三者委員会を設置した。調査結果の報告日が迫る中、当サイトは関係者から「社長による株式売却は主要取引先・医創会の資金繰りのためだった」との証言を得た。
■テラの連結売上高の3割を閉める販売先・医療法人医創会は、同社が開発した樹状細胞免疫療法を提供する「セレンクリニック」を運営している。テラは医創会の各クリニックに不動産や設備を賃貸し、社員を出向させクリニックの業務に当たらせるなど緊密な関係にあった。ところが関係者によると、今年に入り医創会に「コンプライアンス上の問題」が持ち上がり、クリニックをテラから“切り離す”必要が生じたという。
■医創会は東京、愛知、兵庫、福岡にクリニックを置いているが、兵庫のクリニックは8月11日、今年10月を持って閉院することを明らかにした。愛知、福岡についてはテラ以外のスポンサーがつくことが決まったという。だが、セレンクリニックは慢性的な赤字体質で、閉院・売却のいずれにしても残債を清算しなければならず、その原資に矢崎の株式売却代金が充てられたという。
■また、矢崎は17年2月にも大量の持株を時価の3割程度の価格でベルウッド・エンタープライズに売却しているが、これはベルウッド社で捻出された資金を医創会の資金繰りに回すための取引だった、との証言も得られた。テラは17年12月期に医創会から滞留していた売掛金を回収することで、営業キャッシュフローを黒字化し上場廃止基準への抵触を逃れているが、社長の個人資産による回収偽装が行われた疑いが浮上している。
■当サイトは7月に同社に対して質問状を出し、8月8日付で社長の持株大量譲渡、2017年12月期中の主要取引先である医創会からの売掛金回収への疑惑を報じるレポートを掲載していた。(文中敬称略、つづく)

2018年8月8日付レポート:“ファイナンス中毒”に陥ったジャスダック上場バイオベンチャー・テラ、謎を呼ぶ社長の持株大量処分

2017年6月15日付レポート:東京・渋谷の大型クラブ「TK SHIBUYA」巡る暗闘が表面化 詐欺破産で運営会社に刑事告訴 ピクセルカンパニーズ前社長も登場

2017年3月7日付レポート:ジャスダック上場ピクセルカンパニーズ、「社内調査報告書」に疑義 不都合な事実を黙殺した「会社の言い分」そのもの

2017年1月11日付レポート:ジャスダック上場ピクセルカンパニーズ、架空売上計上か 販売した「太陽光発電施設」は未だに更地

2016年12月12日付レポート:【ミニ情報】ジャスダック上場ピクセルカンパニーズ、不正会計の疑いが浮上

2016年7月27日付レポート:ジャスダック上場ピクセルカンパニーズ(コード2743)、新株予約権の行方に注目

【続報】第三者委員会設置のジャスダック上場テラ、疑惑の社長持株大量売却は「上場廃止回避」目的との重要証言” への1件のフィードバック

  1. つづく、とありますが、続報まだですか?
    やはりどちらからか圧力がかかりましたか?

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