OUTSIDERS注意喚起銘柄、最近の動向(7) ベルーナ、ナック、CYBERDYNE


■銀座グランベルホテル建設予定地は未だに更地だ(今年5月撮影)
■ベルーナの銀座グランベルホテル建設予定地は未だに更地だ(今年5月撮影)

■ベルーナ(東証一部:9997)
2019年5月13日付:2019年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)

連結売上高177,648百万円(前年比9.9%増)、当期純利益10,343百万円(同7%増)と増収増益であるが、当サイトが過去に指摘した不動産事業セグメント資産は増加し続けており、19年3月期末時点で74,982百万円(総資産213,786百万円)と、サイドビジネスであるにも関わらず全セグメントで最大となった。しかし、14年末に約100億円をかけて土地を取得した銀座グランベルホテル建設予定地は未だ更地の状態で、今年5月まで駐車場が営業されており、16年着工・18年1月完了だった建設計画が生きているかは不透明だ。また、昨年8月にスリランカでリゾートホテルを開業したが、その矢先の今年4月に、イスラム過激派による同時多発テロが発生しており、不動産事業のオペレーションには懸念がある。

■ナック(東証一部:9788)
2019年5月15日付:2019年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)

クリクラ本庄工場(16年9月撮影)
15年に稼働したクリクラ本庄工場(16年9月撮影)

連結の業績は売上高89,111百万円(前年比-0.8%)、当期純利益798百万円(前期赤字)と黒字回復した。当サイトは同社が60億円をかけて15年に埼玉県に新設した本庄工場が過剰投資であると指摘した。既存の直営工場の生産能力がウォーターボトル1700万本(年間)であるのに対し、本条工場で1200万本分の増産が図れるとのことだったが、近年のクリクラ事業売上を見ると14年3月期の13,376百万円をピークに横ばいであり、将来予想のミスリードによる過剰投資である可能性が高い。

■クリクラ事業セグメント売上高推移
■クリクラ事業セグメント売上高推移

■CYBERDYNE(マザーズ:7779)
2019年5月15日付:2019年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)

連結の業績は売上高1709百万円(前期比-1.1%)、純利益-632百万円と、14年の上場来、増収を続けてきた同社が初めて減収。上場当初の説明会資料などでは、EUへの拡大や新製品の上市により「加速度的に売上成長」と大見えを切っていたが、結局業容は縮小し、当サイトが指摘した通りファイナンス等で調達した資金も持て余している。また、下記に示す通り、ロボットスーツの稼働台数の伸びに売上高が連動していない。

16.3 17.3 18.3 19.3
売上高(百万円) 1,265 1,650 1,728 1,709
医療用HAL 140 188 257 291
医療用HAL(レンタル) 38 68 77
HAL単関節タイプ 154 208 234 252
HAL福祉用下肢タイプ 489 422 398 357
HAL腰タイプ介護・自立支援用 282 714 847 919
HAL腰タイプ作業支援用 216 274 372 572
清掃・搬送ロボ 14 21 27 44
台数合計(レンタル除く) 1295 1827 2135 2435
前期比増加台数 675 532 308 300

例えば17年3月期と19年3月期の売上高は3%増である。この期間、一部のタイプのロボットの稼働数が減少しているものの、ロボットスーツの稼働台数は全体で31.8%増加している。おそらく、サイバーダインはロボットスーツの販売先から、3年~5年に渡り保守費用を徴収しているが、近年は新規稼働台数が伸び悩んでおり、保守費用を徴収できる期間のロボットスーツの台数が減少しているためと思われる。

(文中敬称略)

2019年3月18日付:OUTSIDERS注意喚起銘柄、最近の動向(6) イメージ情報開発、テラ、広済堂
2018年11月7日付:OUTSIDERS注意喚起銘柄、最近の動向(5) ユーグレナ、DLE、フィスコ
2018年5月28日付:OUTSIDERS注意喚起銘柄、最近の動向(4) ユーグレナ、イグニス、ソルガムHD
2017年12月12日付OUTSIDERS注意喚起銘柄、最近の動向(3) フィスコ、エイベックス、ナック
2017年2月21日付:OUTSIDERS注意喚起銘柄、最近の動向(2) フィスコ、DLE、郷鉄工所
2017年2月13日付:OUTSIDERS注意喚起銘柄、最近の動向

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